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マイコプラズマ感染症

最終更新日:2023年8月30日

『 マイコプラズマ感染症 』 にご注意を

 子ども中心に流行、休校も…

 現在、奥尻町では、子どもを中心に発熱や咳を伴う 『 マイコ
プラズマ感染症 』
が流行し、休校となっている学校もあります。
 外出先から帰宅したときなどは、必ず 「 うがい 」 や 「 手洗い 」を するよう心がけましょう。
 また、国保病院を受診されるときには、感染防止のため、 必ずマスクを着用 するようにしてください。

マイコプラズマ感染症とは…

原 因


 「 肺炎マイコプラズマ 」 による。 「 肺炎マイコプラズマ 」 はウイルスと細菌の中間の性質を示し、細胞壁をもたない。

疫 学


 秋から冬に流行があるが、ほぼ年間を通してみられる。好発年齢は学童期以降の6~18歳で、とくに8~10歳くらいが最も多い。流行はおもに 「 飛沫感染 」 によって起こり、保育所や学校、家庭などの比較的に閉鎖性のある集団で発生することが多い。

潜伏期間


 一般的に2~3週間で、他の細菌に比べて潜伏期間は長い。

症 状


 発熱で発症し、1~2日遅れてわずかに痰 ( たん ) のからんだ咳( せき ) が出て、徐々に増強する。鼻症状は軽度である。発熱や咳が持続しても、全身状態はあまり冒されない。治療を受けなければ症状は2~4週間にわたって進行するが、その後だんだんと軽減し、ほとんどの場合は続発症がなく改善する。

検 査


 白血球数は正常下限か低値で、好中球の左方移動を伴うことが多い。CRPなどの 「 急性炎症反応 」 は軽度~中等度の陽性となる。 「 寒冷凝集反応 」 は上昇することが多いが、非特異的である。胸部レントゲン写真では、 「 区域性 」 、または 「 亜区域性 」 の 「 びまん性間質性陰影 」 を呈する場合が多い。片側の肺にみられることが多く、罹患部位は下葉が最も多く、次いで上葉、中葉の順。 「 無気肺 」 や 「 胸水貯留 」 、 「 肺門リンパ節腫大 」 がみられることもある。

診 断


 ① 「 培養 ・ 咽頭ぬぐい液 」 を、特殊培地で培養
 ②血清学的診断として 「 補体結合反応 」 、 「 受身赤血球凝集反応 」 が広く用いられる。

治 療


 菌体の 「 タンパク合成阻害薬 」 である 「 マクロライド 」 「 テトラサイクリン系抗生物質 」 が有効である。5日間くらいで再燃することがあるので、約10日間投与する。 「 肺炎マイコプラズマ 」 は細包壁がないので、 「 細胞壁合成阻害薬 」 である 「 ペニシリン系 」 、または 「 セフェム系抗生物質 」 は無効である。

その他の病像


 発疹、心筋炎、脳・髄膜炎、リンパ節炎、関節炎、中耳炎、消化器症状、血小板減少性紫斑病など、多彩な病像を示すこともある。 

お問い合わせ

国民健康保険病院
電話:01397-2-3151
FAX:01397-2-2763

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